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2014年8月29日 (金)

原発電気価格の保障を検討ー政府の「原発安価」説明と矛盾

 経済産業省の有識者会議「総合資源エネルギー調査会原子力小委員会」は、8月21日、2016年4月から自由化される家庭向け電気料金とともに、原発の必要経費を消費者の電気料金に上乗せして徴収する仕組みを検討、政府や電力会社の「原発は安価」の主張と矛盾する議論になっている。

 原発の建設、稼動、廃炉、使用済み燃料の処分までのすべての必要経費をはじき出し、それを、消費者に負担させる、原発の電気事業者に損をさせないよう「原発を特別扱いする第二の総括原価」とする、損失穴埋め資金の仕組みを検討し始めた。

 この第二の総括原価は、今年4月に閣議決定した「原発への依存度を可能な限り引き下げる」方針に逆行し、電力の自由化の意義をも失いかねないものです。  電力の自由化は電力会社と新規参入業者との競争で、電力料金の値下がりが期待いされています。  しかし、英国が今実施している原発支援策と同様な仕組みが導入されると、火力や太陽光などの電源に原発コストの上乗せがされることになり、新規参入者がその分不利になる、公平な競争環境が壊される事態になります、消費者も原発延命コストを負担することになります。

 原発の延命コストを電気料金に転嫁するような重大な議論が、原子力小委員会で静かに進められている、国民に広く知らされ、公開論議されるべきものです。 

 この原子力小委員会は21名の有識者で構成されていますが、大半が原発に肯定的で、脱原発の委員が「原発の利点ばかり議論している」と指摘しても、「原子力は欠かせない」という多数派の意見にかき消されてしまう異常な状態です、「自由化で制度が変わっても、原発への国の支援は当たり前だ」(住友商事相談役・岡素之氏)と肯定する意見が相次いで出され、原発で発電された電気の基準価格については、自由化後も国と電力会社が決定し、市場価格が基準価格を下回った場合、その差額は電力料金で穴埋めする原発優遇策が考えられています。

 それでも、九大の吉岡斉教教授は「極端な優遇策を講ずるに値しない」とする意見書の提出や、原子力資料情報室の伴英幸協同代表は「国や電力会社が繰り返してきた、原発は安い電源との主張に矛盾する」との批判がだされています。

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